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TO:NORTHあとがき/東京ゲームダンジョン4の感想

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 紅狐です。本職である映像制作業の合間に、ときどき趣味でゲームを作ったりしています。 とかいって、わりとゲームが本業に食い込みつつある今日このごろです。 TO:NORTHの話 ※これはあとがきなので、作品のネタバレを大いに含みます。 もしよかったらぜひ先にゲームを遊んでみてください。 TO:NORTH(日本語ver.) by realkey ゲームを遊んでくださった皆様、本当にありがとうございます! TO:NORTHは趣味で作ったフリーゲーム2作目です。 前作が「YESと言ってはいけない」やつだったので、 次のを作るとしたら「~してはいけない」「~できない」をテーマに、マップを歩き回れるゲームにしようと思っていました。 なぜなら前作で一番言われた感想が「これはゲームっていうか、読み物」だったのである そして「歩き回れる」「~できない」を組み合わせたことによって自然と「南へ行けない」というコンセプトが生まれ、「行けない南に行くことで、後悔に向き合う」話になりました。 このお話は、村上春樹氏の短編小説『七番目の男』から強く影響を受けています。 『七番目の男』は『レキシントンの幽霊』という短編集に収録されています。私の場合は高校生の頃に国語の授業で読み、強く印象に残っていました。 身近な親しい人に対してとんでもない迷惑をかけた時「うわーー!! 消えてしまいてぇーー!!!!」と罪悪感に悶え苦しむのは誰しもある経験だが……しかしそれって、相手じゃなくて自分の側の思いが大きいよな、と、大人になってからの経験でたびたび感じています。 それから、普段から「取り返しのつかない後悔」とか「向き合えない現実」がテーマの作品を多く読んでいます。 人生にはどうしようもなく辛くてしんどい事がある。つらいことに限らず、様々な喜怒哀楽において、物語は感情のシミュレーションをさせてくれます。現実で体感することの代わりに「もし」の経験をさせてくれるのが物語のいいところです。 私がSFを好きな理由は特にこの面で、個人的には、SFとは「もし将来こんなことが起きたら?」「もしXXが現実になったら?」の仮定を描くシミュレーションだと思っています。 SF(サイエンス・フィクション、スペキュレイティヴ・フィクション、すこし・ふしぎ……)の定義は未だに有識者の間でもハッキリしていない。 ところでTO:NOR...

読書タイム・またSFばっかり読んでる

 高円寺のアール座読書館に行った。積読がやたら溜まっているのだが、家にいると作業とかスレイザスパイアとか作業とかスレイザスパイアをやってしまうので、今年は能動的に読書タイムを作らねばなるまい。 新年は正月休みの間、『人類皆殺し』を明け方までかけて一気読みしたりしてたんですけど…… 『人類皆殺し』はタイトルこそ物騒だがずっと読みたくて探していた本で、めちゃくちゃ良かった。古書店で店番のおばさんに「あらっ、スゴいタイトルの本ね」と言われてちょっと恥ずかしい思いをしたくらい物騒なタイトルだが、内容も……文字通り原題通りのThe genocideがいろんな意味合いにかかっていて……めちゃくちゃ良かったな。殺伐陰鬱とした美しい文学の読み心地だった。 トーマス・M・ディッシュ、初めて書いた長編がこれなのか。他の著作も片っ端から全部読みたい。 小学生の頃に『いさましいちびのトースター』を読んで育ったので、あの中にうっすらと漂っていたシニカルさとか、鳥の目線のように人間世界を俯瞰して描く雰囲気とか、人類へのある種の諦めと愛とか、そういうのをますます濃厚に感じました。 アール座はむかし音ゲーマーだった頃に行ったことがある。前回は本を持っていかなかったので、棚に刺さっていた手塚治虫全集を読んで過ごした気がする。 当時は高円寺の駅前にあるCUBEというゲーセンによく通っていた。CUBEまでの道は足が覚えていたはずだが、今、ゲーセン以外の目的で高円寺に来ると駅前のようすがさっぱりわからない。どっち口だったっけ? うろうろと商店街を歩いていると、通りすがりの道端で会話しているビジネスマンのスマホが鳴り、ナイトライダーのテーマが流れた。知ってる曲が思いがけない場所から急に聞こえると人はビビる。バラエティ番組を見ているときにHALOのメインテーマが流れるくらいビビる(一時期、なぜかよくかかっていた)。「えっ!?」と声を上げそうになった。 私語厳禁の特殊空間であるアール座、久々に訪れると『ただ読書に集中できる』という場所の貴重さを思い知る。今回は当時からずっと気になっていた水槽席に着けて嬉しかった。藻に絡まるえびが透けててかわいい。 アール座読書館に行った人の8割くらいが「うわーっ自分ちの中こんな感じにしたい! 俺も書斎がほしい!」と夢見ると思っているんですけど、どうですか? 部屋の中に読...

TO:NORTH試行錯誤

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 新年です。2024年、何卒よろしくお願いいたします。 いろいろな事にショックを受け続けている日々なんだけど、自分が普段通り過ごすことでなんとか保たれる平穏もあるだろうと信じて、粛々と暮らしていきます。 今日はお祖母さんの家に行って昔話をたくさん聞いてきました。おせちも頂きました。孫を甘やかしてくれて大感謝です。 孫狐の日記はさておき……今年の抱負は『映像の仕事をたくさん受ける』です!!!! 年末から決めて意気込んでいます。 最近なにかと忘れられがちだが俺の本業は映像屋だ!!!! インディーーゲーーームのプロモーションビデオを作りたい。作ります! AfterEffectsやります!!!! こう見えて10年フリーでやっているので映像には我ながら腕に覚えがあります。 というわけで、自分のとこのゲームのPVを作ったのでご覧ください。 曲もドンセイに引き続き自分で打ちました。 ゲームのPVを作るのは楽しい。ひたすらに楽しい。何が楽しいって ・クオリティの高い本編素材が使い放題 ・求められるコンセプトが明確 ・尺、締め切り、動画の使用用途等の仕様が変わらない ・仕様が土壇場で二転三転しない と、とにかくいいことしかない。特に一番最初の『本編素材使い放題』が楽しすぎる。 PV制作は本当に楽しい。フッテージを眺めながら「ここはこう見せるのに使えるな……」と組み立てていく作業が特に一番楽しい。 世のコンテンツ仕事には一次生産と二次生産があり、私が得意なのは二次生産者の立場である。※一次生産と二次生産「しか」ないと言っているわけではないです つまり畑で野菜を育てて売っている人と、その野菜を料理して出す人がいて、私の本業は後者の仕事なんだなあ。 しかし、そう言いつつ自分のとこのPVでは一次生産のほうも自分でやっているわけであり、今回TO:NORTHではそこに若干手間取った。 「南に行けない」システムにおいて、3.0では謎の不具合が起きるので2.0にバージョンを下げてゲーム全体を作り直したり…… シナリオの筋に「まだなんかひらめきの可能性があるんじゃないか?」とかいって5回くらい書き直し、結局最初のやつに戻ってきたり…… 書き直してる間にEvernoteの仕様が変わっててんやわんやしたり…… BGMをアルファベットと数字の羅列を読み解きながら手で打ったり…… そう特にBGM。バグ...